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此岸にて待つ。

3分間舞ってやる。

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2024/05/04 (Sat) 02:11 -

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夜に

2008/04/18 (Fri) 01:27 - ネタ帖




鳴る踏切、赤い明滅、揺れる、赤、振れる。
私は殺される、夢に生かされる。
夜は殺す、私は夜に殺される。


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...

赤い月がわらう

2007/05/23 (Wed) 23:16 - ネタ帖




貧しい街で人々が息衝いている。
薄汚いこの場所で、確かな生命の情景が広がる。
希望も、絶望さえ知らない子供たち。
流れピエロは街角で今日も嘘を演じた。

どうして鳥は空を飛べるの
───それは翼があるからだよ
どうして僕には翼が無いの

空を見る子供の黒い瞳。
此処には少し綺麗過ぎて、泣きたくなる。
希望も絶望も映さない幼い瞳は雲無き空に染められた。

大人は明日を見ない。
待ち侘びるものが見つからないのか。
あの子供も、いつか空を見なくなるのか。
白が灰色に塗りつぶされていく。
流れピエロは街角で今日も嘘を演じた。




独り言

2007/05/17 (Thu) 01:09 - ネタ帖



ああ馬鹿だねってある日突然思うんだ。
前前から思っていた筈だけど。
それが自分なのか隣の友達なのか、親なのか社会なのか。
自分を愛したくなればすべて社会の所為にする。
少し自分が嫌になれば自分は馬鹿だと自嘲する。
だがそう簡単にはきっといかないのだろう?
紙一重。
そう、自愛と自虐なんて。
考えることすら愚か。
正しい正しくないの葛藤は堂堂巡り。
色色考えては行き着くのは先と同じ。
何処で間違えた?
ああ・・・

答など既に出ているだろうに。



傍観者の言葉

2007/05/08 (Tue) 09:26 - ネタ帖




胸が痛くなるような、そんな思いはしたくない。
だから、現実なんて見たくない。
どこか違う遠い場所で、しあわせを。
きみが笑っていられるのが、僕のしあわせ。




矛盾しているって、なんとなくわかってるけど

2007/04/29 (Sun) 01:28 - ネタ帖




疑い深い僕の所為なのか
(すべてが嘘に聞こえてしまうんだ)
嘘を吐くのが上手な君の所為なのか
(哀しきかな被害妄想)

表面上で想いが通じ合えるのに
見えないから仕方が無いじゃ納得出来ない未熟な僕

感情なんて要らない
心なんて無ければ
機械だったら
ロボットになりたい

こんな痛み知りたくなかったのに
(でも君に逢えたしあわせは無くならないで)





原色

2007/04/29 (Sun) 00:22 - ネタ帖




煩いね。
心の中で思っても絶対に言ってやらない。
嫌いじゃない、嫌いじゃないの。嫌いだけど嫌いじゃないの。
卑屈になってるだけなんだ。
甘いキャンディに群がる蟻の様に、色目使う奴が寄ってくるの。
それが嫌いなんだ。
ねえどうして振り払わないの?
鬱陶しいんでしょ。
どうしてそのままなの?
下品に笑うその顔、そんなの大嫌い。
だからあたしには嗤う選択肢しか残らないよ。
嫌いじゃないのに。
ただ羨ましいだけなのに。






2007/03/26 (Mon) 07:21 - ネタ帖


私より大きい、だけどほっそりと綺麗な骨格の手を取り、指へ軽くくちづけた。

「綺麗だね。男の人なのに勿体ない」

彼の右手を自らの両手で探る様に撫でる。
きめの細かい肌。程よい長さと太さの指。ピンク色をした形良い爪。

「ほんと、食べちゃいたい…」
「物騒なこと言うなよ」

私の発言に彼は目敏く言い返してきた。

「言葉の文だって」
「莉津が言うと生々しいんだよ。ていうか、気障」
「気障は褒め言葉。それにそんなことしないよー」

彼の手は未だ私の手の中で弄ばれていた。
手の平を指先で辿ったり、時折指を絡めたり、手の平どうしの感触を堪能する。

「指って性感帯なんだよね、指の間とか。気持ちいい?」

指を絡めて彼に聞いた。

「気持ちいいよ、普通に」
「そう。
そうやって素直に答える怜って可愛い。ほんと色んな所が、男には勿体ないよ」

彼の右手と私の左手を絡ませ、空いた右手で彼の首筋をそっと撫でた。
彼の肩が少し跳ねた。

「この綺麗な手も、さらさらの髪も、その初な反応も…。
私が男なら襲っちゃうのに」

首筋をなぞる指を上へ、そのまま手の平で頬を包んで彼の目を見つめた。

「怜って…男にモテそう」
「俺は普通に女が好きだから!」
「あはは、可愛いー」

紅潮して訴える彼にそっとくちづけ、右手にもくちづけ、私は呟いた。

「怜が綺麗過ぎるのがいけないの。私には勿体なさ過ぎるし、誰にも触らせたくなくなるから…」

手を抱き寄せると、彼の左手が私の頬に触れてきた。

「本音を言うと、かっこいいって言って欲しいけど…」
「無理だよ怜には」
「ああそう…。
まぁ俺は、それだけ莉津に愛されてるならそれでいいよ。莉津の独占欲なら大歓迎」
「歪んでるけどね」

小さく付け足せば、彼は苦笑いしながらも私の体を緩く抱き寄せた。

(怜は知らない)
(貴男を縛り付けて閉じ込めて、私だけのものにしたいなんて独占欲)

彼の首筋の薄い傷が視界に飛び込んできた。
耳のすぐ下の不自然な場所に付けられたそれは、私が数日前に戯れに噛んで付けたもの。
その時に滲んだ血の味をふと思い出し、脳が少し興奮していくのをどこか遠くで感じるのだった。

焼け野に渇いた風に涙

2007/03/20 (Tue) 00:03 - ネタ帖





黒の草原を舐めるように吹き抜ける風は、生温く、しかし涙をも奪ってしまいそうなほどに渇いていた。
私の手を握った彼は何を思ったのか。
掴まれた感触はまだ残る。
そしてそのまま命を閉じた彼は、何を遺したのだろう、何を持っていってしまったのだろう。

私は黒い焼け野を後にする。
血と火薬と腐臭の香る空気はやがて薄れてゆく。
そして彼が最期に居た場所も、薄く立ち上る煙で視認出来ないほどに霞んだ。


無題

2007/03/19 (Mon) 13:55 - ネタ帖

嗚呼、壊れてしまったんだね。
バラバラになってしまったんだね。
それでも美しい。
バラバラになってしまったのなら、僕がまた組み立ててあげるよ。
また君に会えるね。
ただ、硝子ケースの中で動かない君は、少しだけ寂しいだろうけど。

白い部屋での最後の方法。

2007/03/12 (Mon) 00:17 - ネタ帖



少しだけ、閉じていた目を開いてみた。
現実を、少しだけ見てみたかった。
あと少しだけ、夢を見て居たかった。

視界の白。
感触のぬくもり。
鼓膜を揺らす、微かの震動。

『生きている』

傍らの人はすすり泣く。
己の頬に、滑り落ちる泪。
それはどちらのもの?

生を喜ぶ君と、
生に嘆くわたしと。



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